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概要

非常用発電設備に関する情報

非常用発電設備を取り巻く環境

 非常用発電設備は地震や火災等が起こらない限り稼働する必要がないため、一般的にはあまり関心を持たれていません。 しかし、急に必要となった時に正常に稼働しないと人命にもかかわる大きな事故に発展してしまいます。 そうならないために消防法で年1回の総合点検で負荷運転実施が定められています。

 

非常用発電設備の点検は法令で細かく定められていますが、通常の消防設備の点検と一緒に行われている掃除やオイル交換・部品交換だけでは十分ではありません。 非常用発電設備の健康診断には負荷試験が必須ですが、現状では「空ぶかし」のような形式的な作業のみが行われている場合があります。 空ぶかしは繰り返すことで煤が溜まり、正常稼働できなくなる恐れが高まります(場合によっては火災の原因になります)。  番稼働時に重大なトラブルの原因となります。
 非常用発電設備が有事に電力供給できる環境を常に整えておくためには定期的な検査確認が必要です。


 国会や地方議会でも議題として、人命に影響する点からその重要性を論じられており、早急な対応をすすめられていますが、実態は負荷点検100%の実現にはまだ至っていません。
 昨今、異常気象や震災等の災害により、電力供給ができなくなる事故が多発しています。
これは今後も同様に起こり得ることが想定されます。
 「国土強靭化」や「企業のBCP」は非常事態が起きた時に社会インフラとしての電力が途絶えた場合を想定して(各企業は危機管理に取り組んで)いますが、実際に電力が復旧するまでの時間が長くなればなるほど、また、広範囲に被害が渡った場合を想定すると、非常用発電設備の正常稼働は必然であることは明らかです。(事業の継続性だけでなく社員の安全確保や地域貢献の面からも必要と考えられます。)

 

※BCP(Business continuity planning:事業継続計画)とは、災害などの緊急事態が発生したときに、企業が損害を最小限に抑え、事業の継続や復旧を図るための計画。


非常用発電設備とは

非常用発電設備とは

非常用発電設備とは、火災・地震・その他さまざまな災害やトラブルなどが発生し電力会社からの電力供給(系統電力)が途絶えた場合、消火機器(スプリンクラー、消火栓等)、避難用(エレベーター等)その他各種施設稼働のための電力を供給する設備を指します。


 非常用発電設備は大きな設備になるため施設の設計段階から考慮され、仕様や種類は設置する施設の規模や種類により変動し、発電容量・エンジン種類・電圧等が決定されます。
 また、実際の設置理由として法的観点から見た場合、法的義務による設置と自主的な事業継続計画(BCP)による設置の2種類が存在します。 法的義務による設置、BCP用途設置のいずれであっても、有事の際に非常用発電設備に掛かるダメージに変わりはないため、整備や点検等の必要性は同等です。


  • ・非常用発電設備には「ガスタービン」と「ディーゼルエンジン」の2種類があり、95%以上がディーゼルエンジン仕様です。
  • ・非常時の中心的な電力供給源。重油や軽油の燃焼で始動するエンジンと発電機の組合せで発電します。
  • ・設置場所は旧来地下設置が主でしたが、近年は屋上設置が増えてきています。
  • ・非常用発電設備は、地震等の災害により停電した際に、避難用の設備や消火用の設備に電力を供給する各種設備の中でも重要性が高い設備です。しかしながら通常は使用しない設備であることから、その点検整備は見落としがちです。実際に点検整備の不備により、震災時に相当数の非常用発電設備が稼働しなかったことが報告されています。

点検項目

点検項目

法令

法令

消防法の改正

2018年6月1日消防法改正により、発電設備の種類が「ディーゼルエンジン」は故障防止のための、一層の整備点検が義務化されました。

負荷試験とは

消防法の改正

負荷試験とは、防災型発電設備が確実に稼働し発電され、不具合が無いか確かめる事が出来る 唯一無二の点検方法となります。(1日作業)

※専用機器を使用する為、館内停電は発生いたしません(模擬負荷試験)
発電の仕組み

エンジンの確認

  • 始動確認
  • 発電稼働確認(定格出力の30%)
  • 油圧確認
  • 潤滑油 / 冷却水温度確認
  • 排気 / 吸気性能確認等により、終始安定した駆動が出来るかを確認

発電装置(電装部分)

  • 電圧 / 周波数 安定化確認
  • 電力供給確認
  • 電装部品異常等の確認
  • 電流量推移確認
  • 発電時の異音や接地異常の確認により、発電状況に問題がないか確認

負荷試験は自動車の走行試験(車検)と同等の役割があり、普通自動車に置き換えると54km/h(30%)の運転を行うイメージです。


負荷試験を行う必要性

  • ・消防法で行うことが義務付けられています。
  • ・定期的に負荷をかけて確認検査することで、有事の際のトラブルを回避することが出来ます。